商圏分析

最大エントロピーアプローチ(MaxEnt)を用いて、商圏解析を行いました。
既存の顧客を地図に表します。

今回は、現在の顧客の場所から「次の新規顧客の可能性がある場所」を分析します。
とはいえ、場所だけから分析するのは無理があるので、顧客に関係しそうな情報を分析の材料として使いました。
人口情報です。黄色から赤に向かって、人口が増えます。
人口が多い場所に顧客が集中している様ですが、必ずしもその通りであると言えないものが見て取れます。

近隣の道路までの距離です。緑から黄色、赤に向かって道路から離れます。
道路から離れると、顧客が減る様に見えます。

地域の用途地域(住宅地、商業地、工業地等)を色分けしました。

地域で主流の車メーカーを色分け表示しました。
灰色に顧客が多そうです。

最大エントロピーアプローチ(MaxEnt)の仕組みは非常にややこしいのですが、極めて簡単に説明します。
顧客図の●が人の住居ではなくて風船(誰も握っていない)の場所だとします。放っておくと、図面全体に散らばっていくでしょう。
※これを、エントロピー(乱雑さ)が増える、と言います。
全体に散らばった風船が、「何かの仕組み」で最初の場所に集まってきました。
※これを、エントロピーが減る、と言います。
この「何かの仕組み」として、
・人口
・道路からの距離
・用途地域
・車メーカー
がどの様に関係しているかを見つけるのがMaxEntです。
解析結果です。
距離は関係ありそうですね。道路から離れると、顧客の割合が減っていきます。
人口は、かなり強い関係がありますね。

車のメーカーは、関係がないと言えるでしょう。
用途地域は、概ね住宅地に限定されます。

4つの要素を総合した解析結果を示します(黄色)。

「顧客がいないが、黄色」な部分が、次の顧客の候補地です。
黄色でない場所にいる顧客は、MaxEntでは「たまたま偶然」という意味合いになります。
新規の顧客を開拓するために新聞広告を出す場合、配布範囲を選定する必要があります。
関係する地域を○○町○丁目レベルで抽出しました。
